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日 々 刻 々

大和絵のまちの様子を隠す雲のことを「すやり霞」と言うそうです。大和絵特有の技法で、余白をあえて作ることで高さや距離、場面の展開を一画面の中で成立させます。
東京の高層ビルの屋上に立った時、風の音に混じって眼下の街から工事をする音が聞こえてきました。
まちが部分的にあちらこちらで新しく生まれ変わる音です。
16世紀に描かれた『洛中洛外図屏風』の”すやり霞”の下では、今と同じように工事が行われていたかもしれません。
まちはいつの時代も少しずつ変わっていって「工事中」がどこかに紛れています。

この計画は、工事中に建物を包む「工事現場用ホロ」をグラスファイバーを利用して”すやり霞”状にするという提案です。ビルの上から眺めるまち並の中、ポツンポツンとほの明るく光る”すやり霞のホロ”が目に映ります。都市生活が始まって以来、今も変わり続けるまちの様相に人の変わらぬ営みを感じる作品です。

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