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形旅『暮雪』@茨城県笠間市

  • 執筆者の写真: 園家 悠司
    園家 悠司
  • 2023年3月31日
  • 読了時間: 1分

暮雪(ぼせつ)とは夕暮れに降るあるいは見る雪という意味です。

笠間市の隣市水戸市の偕楽園を下ったところに千波湖があり、『僊湖暮雪』の石碑が建てられています。これは烈公で有名な水戸藩主徳川斉昭が水戸八景として定めた内の一箇所で、僊湖(せんこ)は千波湖のことです。公は漢詩に「雪時嘗賞僊湖景(雪の降る時に千波湖の美しさを賞賛したことがある)」と残しています。

中谷宇吉郎著『雪』の冒頭に、先行研究書として鈴木牧之著『北越雪譜(1770年)』が紹介されており、この中に既に「銀世界」という表記が現れています。現代では旅番組で頻繁に使われる形容詞ですが何か当時の人と同じものを見て同じ感想を持てたような感慨深さがあります。しかしながら、この本は雪の降らない南方の人に雪国の厳しさを伝えることが趣旨であったようで、銀世界=キレイな、美しいなどというイメージに素直に繋がるような意図ではなかったかもしれませんが、昔の書籍に現代語を見たような新鮮さを感じられました。



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