top of page
検索

形旅『赤鳥居の行列』@静岡県浜松市

  • 執筆者の写真: 園家 悠司
    園家 悠司
  • 2023年4月16日
  • 読了時間: 2分

静岡県浜松市天竜川を上流へ向かった二俣城に近くなる辺りで、ポツンポツンと畑の中に赤い鳥居の行列を見ました。国道362号線沿いに豊都稲荷、澤上稲荷神社に立ち寄ると、それぞれ10~20程度の赤い鳥居が本殿に向かって真っ直ぐトンネルを作っていました。

稲荷は文字通り「稲」に関する五穀豊穣の神で、「稲(イネ)=命の根」というのが語源という話もあるそうです。江戸時代に入ると商売の神様として認知され各地に広がったそうです。ですので、畑の真ん中にポツンと稲荷神社があるのは正しい所にあるということなのかもしれません。

京都の伏見稲荷をはじめ赤い鳥居が行列を成している光景が圧巻ですが、これは参拝者や地域の人々による奉献の代物だそうです。つまり、本当に人が行列しているのと同じなのです。


「行列は造形だろうか?」何かの図形が立ち上がっているのではなく、例えばその辺の石や落ち葉がどこかを起点に、或いはどこかへ向かって列を成しているということです。図形というよりは「ベクトル(力に繋がった向き)」と言う方があっているように思います。これは造形の発生を考える上で実はかなり大事なことで形の元というか、「コンセプト(格好)」を決めることに同じなように思います。

何を大事にして、そこにどういう格好でアプローチを開始するのか、その指針のようなもの。神社や寺院を見ているとこの格好決めの連続・積み重ねがそこにあり、造形という物は大陸から連れてこられた建築様式(文様)だけだろう、構成・構造、物の配置に意味を持たせる一つの原始的手法が「行列」ということだろうと思うのです。


豊都稲荷裏の都田川の土手に細木の切り株が残っておりピンク色の布切れが巻かれていました。遠くから見ると土手にお地蔵様が並んでいるのかと見間違えました。



ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

ree

 
 
 

コメント


bottom of page