形旅『銀閣寺(東山慈照寺)』@京都市東山
- 園家 悠司

- 2023年4月24日
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室町幕府8代将軍足利義政によって造られた銀閣寺こと東山慈照寺(東山山荘)は、応仁の乱によって焼けてしまった浄土寺の跡地に北山の金閣寺(鹿苑寺の舎利殿)に倣って建てられました。銀閣の縁側は東に開けており、東の山景を愛でるためとも、西の荒れ果てた京都市街地から目を逸らすためとも伝わっています。また義政本人は銀閣の完成を見る前に亡くなってしまったそうです。境内は向月台や銀沙灘、国宝東求堂などが点在し、紅葉の下を潜りながら苔むす庭園内を散策できます。
「作庭」とは庭園を作ることですが、境内を見ていると単に”庭”と言うよりはもう少し広い”風景”全体が作り出されているように感じます。自然なのだけれど自然にはできない、人が作った風景の中を散策している印象です。京都を歩いていると実はこういった”創られたけ風景”が本当に多く、そこには”綺麗に設られた自然”(植物・石・川など)があるのが分かります。日本中どこへ行ったって田んぼや川など自然に触れる部分には人の手が入っていますが、境内地などは特に人の手の入れ具合がグッと高まり素朴さなどが薄まり、「丹精な」施しを受けたくっきりとした美しい風景が創られていると感じます。東山慈照寺はその最たるもののひとつだろうと思いました。













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